IEEE Haptics Symposium 2020にて設計振動の再利用時に再現性を向上する振動子透過性を発表し受賞しました

  • 特定の振動子で過去に設計した振動を、異種振動子で再利用すると再現性が低い
  • 周波数特性の違いを吸収する仕組みとして振動子透過性のコンセプトを提案
  • IEEE Haptics Symposium 2020のTechnical paperにて発表.
  • second honorable mentionを受賞(トップ1.07%: 3位/28 papers)

詳細は動画をご覧ください。

www.youtube.com

f:id:yusuke_ujitoko:20200626033413p:plain

どういう人だと振った仕事が効率的に進むか

これまで何人かの方に自分の仕事を依頼して一緒に進めてきた.
前提として皆、私より該当分野に対して知識が少ないという共通点があるが、
その中でも仕事を進めやすい人と進めにくい人がいる。
何が違うのかを整理しておいて初期に伝えておくと、
進めやすくなると思って、一度整理してみる。

  • さっと作って or 検討して結果を見せてくれる
  • こまめに連絡してくれる。(⇒状況がわかって進めやすい)
  • どこで困っているかを明確にしてくれる
  • 長期的な目標を認識してくれている
  • こちらが気づいていない観点を提供してくれる。問題点を指摘してくれるとか

このようなタイプの方だととても仕事が進む。
もちろんすべて兼ね備えている人はレア。
逆に言うと以下のような特徴を持つ人に対して、仕事を頼む場合は苦労する傾向がある

  • 手を動かす or 検討開始するまでに時間がかかる
  • 連絡が途絶えがち。こちらからの問いかけに対してレスポンスに時間がかかる
  • 困っている様子だが、どこで困っているかは明らかになっていない
  • 長期的な目標を意識していない。もしくは異なる目標を認識している

「それは本質じゃないですよね?」への対処

議論をしていると、
「XXは本質的でないですよね」とか「YYが本質だと思ってる」、
といった言葉を相手に言われることがある。

この言葉を言われるときには、理由とセットで発言されないことが多く、議論がストップする。 なおかつ、若干上から言われることが多いのと、相手が当たり前に思っている前提が理由であるため、 理由を聞きづらい雰囲気ができてしまっていることが多い。

この言葉を言われるときには、

  • 理由とセットで発言されないことが多い
  • 相手が当たり前に思っている前提が理由であることが多い
    (そしてそれが自分にとっては前提になっていない)
  • 若干上から言われることが多い

ことから、理由を聞きづらい雰囲気ができてしまっており、
議論をストップさせる非常に危険な言い回しであると認識している。

このようなときにどう対処すればよいのかを整理すると、

  • 相手の前提を想定し、その前提をおいてしまってよいか確認する
    (XXであることを前提とされていると思いますが、その場合おっしゃるとおりYYだと思いますが、 一方でZZのケースもあるような気がします。その場合にはどのようにお考えでしょうか)
  • 相手の前提を素直に聞く
    (非常に申し訳ないのですが、議論の前提をもう一度お伝えいただけませんでしょうか) 

というように恐れずに聞くことだと思う.

市販の触覚提示用振動モータの周波数特性の評価

よく使われる以下の6つの触覚提示用振動モータの周波数特性を測定してみた。
従来ネット上には各振動子の特定の条件に対する断片的な情報しかなく、
振動子間の特性を比較するのが困難だった。
そこで共通の測定環境を作り、特性を計測してみた。

  • Force Reactor
  • Haptuator Mark2
  • Haptuator MM3C
  • TacHammer
  • LD14-002
  • VP2

測定環境

  • 振動子は糸で吊られた状態で静止させる。
  • 振動子には加速度センサ(MPU-6050)を貼付する。
  • 振動子への入力はM系列信号とする。
  • 振動子の主軸方向の加速度の実効値(RMS)が、
    0.2G~3.0Gまで0.1刻みごとになるようM系列信号を増幅し入力する
  • アンプ(LP-2024A)や加速度センサの重みや糸の張力などの
    もろもろを含むシステムとしての特性を評価する。

なお各振動子ともに個体差・経年劣化があるのであくまで参考値ということでお願いします。
(例えば手元の2つのForce Reactorは共振周波数がかなり違ったりします)

結果

f:id:yusuke_ujitoko:20191001214252p:plain

f:id:yusuke_ujitoko:20191001214317p:plain

f:id:yusuke_ujitoko:20191001214334p:plain

f:id:yusuke_ujitoko:20191001214347p:plain

f:id:yusuke_ujitoko:20191001214359p:plain

f:id:yusuke_ujitoko:20191001214410p:plain

電子回路の授業を受ける

D論のすき間時間にMOOCSで電子回路の授業を受けたメモ。
学部で機械工学科にいた時に一応授業があったような気がするがほぼ忘れている。
単元はこんな感じ。

  • f:id:yusuke_ujitoko:20200315160333p:plain

1: 電子回路を学ぶ上での基礎知識

  • 重ねの理
    • 電圧源や電流源が複数存在する回路網内部の電圧・電流分布は、これらの電圧源・電流源が単独で存在する場合の分布を重ね合わせたものに等しい。ただし、電圧源は短絡除去し、電流源は解放除去する。

2: 演算増幅器と増幅回路の特性

3: トランジスタの種類と特性

  • トランジスタのベースには電流が流れる。
  • MOSFETのゲートには電流は流れない。すなわちインピーダンスが非常に高い。またソース電流=ドレイン電流となる
  • エンハンス型MOS FETと違い、ディプレション型MOS FETではゲート・ソース間電圧が0でもドレイン電流が流れる。
  • 接合型FETは、ゲート・ソース間電圧が負でないと使えない

4: MOS・FETによる増幅回路

  • 交流的には直流電源はショートしていると考える。
  • ドレイン接地増幅回路
    • 出力インピーダンスが低い。入力と出力が同相で電圧利得がほぼ1⇒電圧バッファとして利用される
  • ゲート接地増幅回路

5: バイポーラトランジスタによる増幅回路

  • コレクタ接地増幅回路はエミッタフォロワとも呼ばれる。出力インピーダンスを低くできるが、電圧増幅作用はない。
  • ベース接地増幅回路はあまり使用されない。入力インピーダンスがとても小さい。出力インピーダンスはとても大きくなる。望ましくない。カスコード接続では重要。

6: 増幅回路の縦続接続、帯域幅、差動増幅回路