IEEE Accessにて物体内部を触るときの触感の違いを提示する試みについての論文が公開されました

  • 現実世界ではソリッドな物体の内部は直接触ることができませんが、バーチャル環境では指であたかも物体内部を触る動作が可能です。
  • これまで我々が開発してきた高密度な装着型ピンアレイディスプレイを用いて、物体内部を触る際に「つぶつぶ感」「ちりちり感」「ざらざら感」の3つの異なる触感を提示できることを発見しました。
  • この3つの異なる触感を提示するための刺激パタンの要件と触覚ディスプレイの要件を明らかにしました。

詳細は論文本文を御覧ください。

Inside Touch: Presentation of Tactile Feeling Inside Virtual Object Using Finger-Mounted Pin-Array Display | IEEE Journals & Magazine | IEEE Xplore

実験の様子

youtu.be

IEEE Transactions on HapticsにてPseudo-hapticsのサーベイ論文が公開されました

  • 身体部位や身体部位の投影物(マウスカーソルなど)の位置や速度などの「見え」を変えて触感を感じさせるpseudo-hapticsがこの20年盛んに検討が進められてきました
  • コロナの環境下において、触覚ディスプレイなしで触感を伝達できる可能性のあるpseuod-haptics技術はますます重要となると考えられます
  • しかしながら近年のpseudo-haptics研究を体系化したサーベイ論文は存在していなかったため、東大の伴先生とともにサーベイ論文を執筆しました
  • 本論文を参照することにより、今後pseudo-hapticsの研究を行う研究者だけでなく、アプリケーションに活用したい開発者にとっても、効率的にpseudo-hapticsの最新動向をキャッチアップできるようになると考えています

詳細は論文本文をご覧ください。

https://doi.org/10.1109/TOH.2021.3077619

2020年のまとめ

雑にまとめます。

  • コロナで在宅勤務になった(3月)
  • スプラトゥーンで全ルールS+になった(8月)
  • 第一子が生まれた(9月)
  • 電通大で博士(工学)を取得した(9月)
  • 日立からNTTに転職した(9月)

社会人博士課程の短縮修了

こちらは社会人学生Advent Calendar 2020の9日目の記事です。
社会人学生 Advent Calendar 2020 - Adventar
このような機会をいただきまして、企画くださった方に感謝です。

短縮修了を狙う方もたくさんいると思ったので、知見として残しておきます。
何度が直しているうちに硬い文章になってしまい、
二度と軟らかい文章に戻らなくなってしまいましたがご容赦ください。


2019年4月に入学した電通大情報理工学研究科情報学専攻を
2020年9月に卒業し、博士(工学)を取得しました。

社会人の場合、博士課程入学前に業績を作っておくことができます。
そのため、私のように業務と大学の研究が完全に異なる場合でも、
巡り合わせ次第では短縮修了を狙えます。

実際に博士課程を短縮修了した経験を踏まえ、
短縮修了に向けて必要そうな項目を書き出してみます。
(「家族・職場・研究室による博士号取得への理解」はもちろん必要ですが、
それは短縮でない場合の社会人の博士課程修了にも共通で必要なので省略)

まず短縮修了制度について調べましょう。
学科にそのような制度があるか、短縮修了者の前例があるか調べましょう。
電通大の場合は1年での卒業は制度上可能というルールになっていました。 そのため私も当初は1年での卒業を(遅くて1年半くらいをめどに)めざしていましたが、 指導教官を通じて1年での修了可否について専攻科に聞いたところ「前例がないため不可」とのことでした。 私は課程博士コースに入学したのですが、大学としては論文博士コースとの差分を明確化する必要があったのではないかと思われます。 それなら規則にそう書いておいてほしかった。

また短縮修了は指導教官の同意が得られないと実現不可能です。 研究室の事情(研究室に所属した後で成果を多く作ってほしい等)や方針を踏まえつつ、相談しましょう。 そして同意が得られなかった場合は諦めましょう。

短縮修了制度に加えて、入学前に以下の事項について研究室の先生と相談しておくと良いです。

  • 博士論文の構成について
  • 修了要件について

博士論文の構成については、当然入学後に変わりますが、ゴールを仮決めしておいた方が日々の研究を進めやすいです。 入学までに存在する材料+入学後の研究で作る材料を想定して、構成を考えて指導教官と予め議論しておきたいです。 入学試験で研究計画を話して審査を受けると思うので、その段階で構成まで話して他の入試審査官から指摘を受けておいて、博論予備審査までに対応しておくというやり方ができます。

修了要件で何が課されるかは大学によると思いますが、
短縮修了の場合、標準年限での修了者と同等以上の業績であることが必須となります。
審査側の感覚としては、短縮する期間の長さも求められる業績に影響するそうで、
1.5年での短縮修了の場合、卒業要件の3倍程度の業績があると安全(2倍程度でもok)であるというイメージを指導教官と共有していました。
過去に学科で短縮修了した先輩方の修了時の業績を情報として仕入れておいてもよいです。

また、通常は専攻で定められた要件に加えて、指導教官独自の基準が存在するはずです。
指導教官の基準をクリアできるかどうかが一番の壁です。
指導教官と頻繁に会話(洗脳)し研究内容について納得してもらいましょう。

計画がちゃんとしていたらあとは健康に気を付け業務を進めつつ、
博士研究を実行するのみです。
幸運なことに私は体も心も病まず、順調に修了することができました。
通勤時の東横線で論文を毎日書いてたのが懐かしいですが、
博士学生期間は今考えると明らかに疲弊していてつらかったのでもうやりたくないですね。
あーーつらかったーー

おわり


もうちょっと個人的な話を入れようと思っていたのですが、
恥ずかしくなってきたので止めました