超立方体について

超立方体(hypercube)とは、2次元の正方形、3次元の立方体、4次元の正八胞体を各次元に一般化した正多胞体である。なお、0次元超立方体は点、1次元超立方体は線分である。(wikiから引用)

4次元超立方体の例(wiki引用) f:id:yusuke_ujitoko:20170401000239p:plain

性質

性質としてwikiに述べてある事例を述べる。
ただし、wikiには値しか書いてないので、その理由を自分なりに考えてみた。

頂点

頂点は{2^{n}}個とされている。
例えば、1次元の場合は{2^{1}}
2次元の場合は{2^{2}}
3次元の場合は{2^{3}}

n次元の場合を考える。
n次元の立方体はn-1次元の立方体を横にずらすことでできるので、もともとの頂点がその時に2倍となる。 仮にn-1次元の立方体の頂点が{2^{n-1}}だとすると、n次元の立方体の頂点は{2^{n}}となる。

辺は{2^{n-1} n}個 辺の数は、1つ前の次元の辺の数の2倍と、1つ前の次元の頂点数を足した値になる。

(参考:http://d.hatena.ne.jp/Zellij/20121201/p1f:id:yusuke_ujitoko:20170401011644p:plain

0次元の辺の数は0個
1次元の辺の数は1個
2次元の辺の数は4個
n-1次元の辺の数が{2^{n-2} (n-1)}とすると、 n次元の辺の数は{2 \times (2^{n-2} (n-1)) + 2^{n-1} = 2^{n-1} n}となる。

ファセット(面)

ファセットは{2n}個ある。 3次元を考えると、立方体の面は各軸に2つずつある。 つまり3*2=6となる。

n次元の場合も同様に考える。 各軸に直行するファセット (n - 1 次元面) は n - 1 次元超立方体であるり、これが2つずつあるので、{2n}個となる。

超体積

超体積は{a^{n}}とされている。
例を考えてみる。 1次元の場合には、体積(線)は{a}となる。 2次元の場合には、体積(面積)は{a^{2}}となる。
3次元の場合には、体積は{a^{3}}となる。

n次元の場合を考える。
n次元の立方体はn-1次元の立方体を横にずらすことでできるので、 そのずらした分(a)のn-1次元の立方体の体積を積分することで、 n次元の立方体の体積を求められる。
すなわち、n-1次元の立方体の体積が{a^{n-1}}であるとき、 n次元の立方体の体積は、{a^{n-1} \times a = a^{n}}となる。

超表面積

超表面積は{2na^{n-1}}とされている。

n次元の立方体の超表面積を求めるには、(面の数)* (面積)を計算する。
ここで面積に相当するのは、n-1次元の超立方体の体積となるため、 面積は{a^{n-1}}である。
面の数は上で求めたようにn次元の立方体の場合{2n}個となる。
よって求める超表面積は{a^{n-1} \times 2n = 2na^{n-1}}となる。

対角線の長さ

対角線の長さは{\sqrt{n}a}とされている。

対角線は、最も離れた二頂点を結ぶ長さなので、 ユークリッド距離で考えると、 {\sqrt{a^{2} + a^{2} + \cdots + a^{2}} = \sqrt{n}a}となる。

m次元面の個数

m (0 ≤ m ≤ n - 1) 次元面の個数は{{2^{n-m}} {_nC_m}}

m次元の面はいくつかの軸に直交するとするはずである。 その軸の選び方はn個からm個選ぶ組み合わせ分あるので、{ _nC_m }個ある。

選ばなかったn-m個の軸分だけ+-を選ぶ必要があるので、{2^{n-m}}個。
よってこれらをかけ合わせて、m (0 ≤ m ≤ n - 1) 次元面の個数は{{2^{n-m}} {_nC_m}}となる。