触覚提示のための振動を用意するには、
(1)手作業で作る方法と(2)音響から変換して作る方法(と他にも色々あるが割愛)がある.
(1)手作業で作る方法は,immersionとかが出してるエディタで行う(のかな).
一方,(2)音響から変換する方法にも色々な方式があるようで、
今後需要もありそうだしまとめてみた.
CHI13のこの文献を出発点として整理.
方式をざっと分類
これだけではないと思うが、ざっと分類
# | 方式 | 文献 |
---|---|---|
1 | そのまま変換 | - |
2 | デバイス特性を考慮して変換 | [2-1] |
3 | 人の音響や振動に対する知覚特性を考慮して変換 | [3-1], [3-2] |
1. そのまま変換する方式
特に信号処理せずそのまま変換する方式.
何も考えない.
自分が昔作ったシステムでも雪を踏んだ音を触覚提示としても使いまわしている.
2. デバイス特性を考慮して変換する方式
この論文では, デバイスとして使っているMotorola e380, e398, e680の特性として,
- 100-300Hzの信号を出力すると振動として現れる
- 300Hz以上だと音響として現れる
ことを考慮して,
音響の低周波を強調して変換することで振動刺激として使おうとしている.
こういったデバイス特性に考慮して変換する必要はあるはず.
3. 人の音響や振動に対する知覚特性を考慮して変換する方式
波形を人の振動知覚範囲に収めるような変換を施す方式
人の聴覚周波数の知覚範囲が20Hz~20kHzであるのに対し,
振動知覚の知覚範囲が0~1000Hzであるため,
単純に音響波形を変換すると大部分を振動として知覚できずロストしてしまうことになる.
そこで波形をN分周(周波数を1/N倍)して変換する方式が提案されている.
音響の強度・粗さ知覚と振動の強度・粗さ知覚をマッピングする方式
人の音響と振動に対する強度の知覚と粗さの知覚をマッピングするモデルを構築し,
このモデルで変換してやろうという研究.
結構面白かった.
まとめ
さて,いざどの変換方式を使おうと思うと, これらの方式を俯瞰した評価がないので、どれが優れているかを一概に言えない. ベンチマークテストが欲しい.
関係ないが、google scholarで検索していくと、
この辺の特許はほんとにimmersionが強いな...という感想を抱く.